【工務店のお仕事】暮らしの中に「アート」を取り入れてみたら・・・@高松市牟礼町
2025.11.12
家の中にアートを飾る――
それだけで空間の印象が驚くほど変わります。
壁に一枚の絵を掛ける。
玄関に小さな彫刻を置く。
リビングの一角に花の写真を立てる。

どれも大げさなことではありませんが、
「自分らしさ」を空間に宿す大切な行為です。
アートは特別な人のものではなく、
誰の暮らしにも自然に溶け込むもの。
好きな色や形、季節や旅の記憶を感じさせるものを選ぶと、
その家にしかない空気が生まれます。
私自身もリフォームの際に
”アートを飾ること”を意識した空間づくりを目指しました。

ひとつ目の船の絵は、母が私くらいの年齢の頃に夢中で描いていた油絵。
「置くところがないから、置かせて~。捨ててもいいよ」と母は言いましたが、
「捨てれるわけないやん( ;∀;)」と思わず返したのを覚えています。
そこで、絵を引き立てるための壁と照明、ピクチャーレールを設けました。
空間の一部としてアートを“居場所づくり”から考えると、
思い出の品がインテリアに自然に馴染みます。

ふたつ目は、旅の思い出でもあるミッフィーちゃんの絵本。
京都で「村上隆もののけ展」に出会ってから、日本画やお寺、美術巡りに
なぜか夢中になってしまいまして(笑)。
京都と熊本を旅した際に出会ったミッフィー展で買った2冊の絵本。
「描くことは削ること」——ディック・ブルーナの作品は、
厳選された色と、やさしさ・厳しさ・強さをひと目で伝える
シンプルな線が魅力で、私の心をすっかり掴みました。(笑)

旅の思い出、心を揺さぶったアート、季節の花々などを飾るために、
小さなギャラリースペースを作ることで、
空間が柔らかく、心にゆとりが生まれます。
空間の「余白」とアートの「表情」が響き合うと、
家がぐっと深みを増します。
インテリアは整えるもの。
アートは感じるもの。
そのふたつが出会うことで、
日常が少しだけ特別になるのだと思います。