吉田建設ブログ

社長ブログ

【工務店の社長日記】私的住宅論その2:これからの建築士の仕事 ~吉田建設@高松市~

2024.11.5

建築士の仕事って何でしょうか?

建物を設計したり建てたりする仕事、新しい建物を建て町並みや都市整備を行うのも建築の仕事です。その通りなのですが、このまま古い建物は取り壊され新しい建物が次々と建築され、町はきれいになっていく。その一方で空き家がどんどん増えて(香川県の空き家率18%)放置された空き家が周辺環境を悪くしていく。このような状態が永遠と続いていくのでしょうか?私は建物を建てる立場にありながら、建築社会の未来を危惧しています。

10月末「建築士会全国大会 鹿児島大会」に参加してきました。全国から建築士約3,000人集まる大会で、午前中専門部会の発表、午後から式典と懇親会、翌日は鹿児島の建築関連視察のスケジュールです。

鹿児島といえば、やはり西郷さん、今だに強い人気です。

午前中参加した環境部会セッションは「魅力ある100年建築で成熟したストック社会を実現するために」がテーマでした。印象に残った言葉に「これからの時代、建築士は建築する人ではなく、建築を編集する人にならないといけない」と発言した若い建築士さんの言葉です。・・・・・・・・全くの同感です。

これからの時代の建築士は、将来(2050年カーボンニュートラル)に向けて「理想的な建築のストック社会を構築していく先導者」になるべきだと思っています。2050年には脱炭素社会の実現、少子高齢化社会になっていくと思われます。

その中で、私たちの住宅建築に関わる仕事は、「新築住宅では長寿命の高性能住宅(骨組みはしっかりとつくり将来仕上げや設備は変えていける)しか建築しない。」また「既存住宅の安易な建て替えや上辺だけのリフォームではなく、既存住宅を本質的な改善である性能向上リノベーションを推進していく。」2050年、健全で持続可能な建築ストック社会を形成するにはこれしかないでしょう。私はその先導者になりたいと思っています。