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【工務店の社長日記】京都「東寺の五重塔」内部特別公開を拝観して~五重塔はなぜ倒れないのか?地震対策は昔も今も同じ ~吉田建設@高松市~

2025.2.10

1月10日(金)~3月18日(火)「京の冬の旅」非公開文化財特別公開期間中で、東寺 五重塔の内部も特別公開されていたので、東寺に行って五重塔の内部を拝観することにしました。

新幹線に乗った時に、京都駅付近で南側の窓から見えるのが、東寺の五重塔です。京都風情のシンボル的存在として目に入ってきます。

その高さは55mあり、現存する伝統建築の塔としては、日本最大の高さがあります。近くでみる五重塔は圧巻そのもの。

<内部は撮影禁止だったのでこの写真はHPから引用>

五重塔に入ったのは、生まれて初めて。創建当時の姿がそのままで、その時代にタイムスリップして、心穏やかに豊かな時間を過ごすことが出来ました。

中の案内人の方も親切に説明して下さり、アクリル板越しに土台石と心柱の接点を直に見ることができました。

ところで、「五重塔はなぜ倒れないのでしょうか?」

塔は土台石の上に乗せているだけで固定されいません。倒れない秘密は建物の中心にある「心柱」。五重の各層は独立していてそれを積み重ねた構造。その中央部に各層の骨組みと結合さて無い「心柱」を上下に通して、大地震に対しても柳の枝のように柔軟に動き、地震力を外に逃がす方式です。まさに恐るべき先人の知恵。

東京スカイツリーもこの理論に基づいて耐震設計されています。現代の超高層ビルも同様に地震に対しては柔構造で揺れても破壊倒壊しない構造となっており、一般的な2階建ての木造住宅の耐震制震とは全く違うメカニズムで構成されています。